助詞を使って文を書く!初歩の文づくりの教え方のポイントはこの2つ!

国語

助詞を使って文を書く段階に入った子どもには,動作語を確認して,二語文づくりをすることがポイントになります。

これから,文づくりに取り組む子どもだけでなく,混乱している子どもにとっても生かせるポイントです。

この助詞を使って文を書く教え方は,段階を追って進めていくことが大切ですので,一つずつ解説していきます。

 

助詞を使って文づくりをする教え方のポイントは?

ポイント1:動作語を確認する

動作語とは,動きを表すことばです。

動詞に似ていますが,動作語にはハッキリした動きがあります。

例えば,「あるく」とか「たつ」とかです。

文づくりに当たって,まず,動作語から確認していきましょう。

動作語を読んだり,その通りに動いたりする

生活の中で,子どもに身近な動作語を取り出してみましょう。

例えば,

  • 「あるく」「はしる」「とぶ」
  • 「すわる」「たつ」「ころぶ」
  • 「たべる」「わらう」「なく」

などです。

選ぶポイントは,動きをその場ですぐに再現できることです。

動作語の選び方

動きを再現できる動作語の例

単語と意味をつなぐ

単語を読むときは音声化

人が歩いている絵を見て(読んで)「あるく」と言ったり,文字を見て「あるく」と読んだりします

そして,実際に歩いたりします。

子どもと一緒に「あるく」と言いながら歩いてあげると,ゲームのように感じて楽しく取り組むことができます。

ここで,しっかり動作語と動きをしっかりつないであげます。

はじめは,絵を手がかりにして大丈夫です。

動作語と意味をつなぐ工夫

動作が分かりやすい絵

次第に,動作語だけを見て,動くことができることをめざしましょう。

文字(単語)とつなぐ

今度は,単語カードの文字を読みます。

動作語と意味をつなぐ工夫

絵を合わせた動作語カード

はじめは,絵も一緒に添えたカードがよいでしょう。

絵を読んで,文字を読む,といった具合に進めます。

文字を読むときは,一文字ずつ,ハッキリと読みます。

できれば,横に指を添えて,自分がどの文字を読んでいるのか意識できるようにしてあげると,読み(音声)と文字がつながりやすくなります。

慣れてきたら,絵を隠して,文字を読む活動にシフトしていくといいかと思います。

もちろん,読むだけでなく,動作もやってみましょう。

絵と単語をマッチングさせたり,単語を読んで動作化したりして,定着を促していきましょう。

さらに,一文字ずつの文字カード単語カードの文字をばらして,単語を構成する活動も入れてあげてください。

音節を意識する工夫

文字カードを使って

文字カードを動かすときも,単語ができあがったときも,必ず「あるく」の音声化が大切です。

ポイント2:二語文をつくる

子どもは,日常の会話で,「ごはん,たべる」とか「ほん,よむ」といったように,助詞を使わない二語で,ほとんど自分の意思を伝えることが多いかと思います。

助詞を意識できるように,生活場面の中から文づくりをするとなじみやすいかと思います。

繰り返すことで,使い慣れない助詞に目を向けていくことになります。

助詞「を」を使った二語文をつくる

助詞の中から「を」を使って,自分が主語になる二語文づくりからはじめていきます。

「を」の扱いに慣れてから,他の助詞に広げていくと,混乱が少なくてすむようです。

子どもの生活には次のような場面があるかと思います。

  • 朝起きて,学校に行くまで
  • 学校で勉強をする
  • 学校で遊ぶ
  • 学校で給食を食べる
  • 学校でそうじをする
  • 家に帰って寝るまで

ざっくりと切りとってみましたが,もっと,細かい場面に分けてもいいと思います。

さあ,どんな二語文があるでしょう。

朝起きて,学校に行くまでの場面で考えてみましょうか。

  • ふとんをたたむ
  • はみがきをする
  • かおをあらう
  • かみをとく
  • パジャマをぬぐ
  • シャツをきる
  • ズボンを(スカートを)はく
  • くつしたをはく
  • ごはんをたべる
  • ぼうしをかぶる
  • くつをはく

などなど,この他にもたくさんあります。

全て,「〇〇を◇する」という二語文ですので,こんなカードを使って文づくりをしていきます。

助詞を意識する文カード

文カード

「上の枠には,物の名前(事物名称語)を書きます」

「下の枠には,動きの言葉(動作語)を書きます」

と説明してあげてください。

単語カードを作って文づくりをすると分かりやすいです。

文を作る具体例の提示

文カードの使い方例

慣れてきたら,「を」の文字を抜いた文カードでやってみましょう。

この文カードは,他の助詞を使った文づくりでも使えます。

「を」以外の助詞を使って文をつくる

「を」を使った文づくりに慣れると,たくさんの二語文がつくれるようになります。

つくった二語文に,あと一つ文節を足すと少しずつ,他の助詞を増やしていきましよう。

つくりやすいものとしては,

人称語のあとにつける「は」や「が」

例:「わたしはべんきょうをする」

例:「ぼくはごはんをたべる」

場所を表す「で」

例:「はなやではなをかう」

などがあります。

場面ごとに,動きの意味と文を結びつくようにしてあげることが大切です。

使い方は分かっているのに,いざ書くとなると,間違える子どもが少なからずいます。

日頃から,正しい文に触れることができるように,生活文を書くことをお勧めします。

助詞を使って文づくりをする教え方のポイントまとめ

いかがでしょうか。

文づくりの初歩の段階で,助詞を使って文を書くポイントは

  • 動作語をおさえる
  • 二語文からつくる

です。

日頃から,本をよく読んでいる子どもは,比較的,文づくりはスムーズにできるようです。

簡単な本の読み聞かせでもいいですし,生活場面で,きれいな文をつくることを心がけるといった環境づくりも配慮されるといいかと思います。

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