小学生で単語の音が入れ替わる音位転換で困っていませんか?
大根を見て,「だいこん」と言えるのに,書くときは「だんこい」となるようなことがあります。
しつこく教えると,かえって混乱が増すばかりで,表現することに自信を失ってしまいかねません。
小学生で単語の音が入れ替わるときの教え方について解説していきます。
単語の音が入れ替わる小学生への教え方:話しことばを確実にする
大根の実物はもちろん,大根の絵を見ても「だいこん」と言えるのに,文字にすると,「だんこい」となることがあります。
そればかりか,書いたものを読んでごらんと促すと,「だいこん」と読んで,音位転換が起こっていることに気づかずにいることもあります。
子ども自身が,音節と文字をつなぐことができるように,まずは,話しことばを確実にしていきましょう。
一音ずつ区切って言う
単語のまとまりで言うことができても,一音節ずつハッキリ区切って読むことが必要です。
まず,「だいこん」を,「だ,い,こ,ん」と一音節ずつ区切って言うことができるか,見てあげてください。
できていたら,上手ねとほめて,一緒に言ってみて定着させてください。
でも,例えば,語頭の「だ」は,ハッキリ言えるけど,そのあとが不確かになっていないでしょうか?
もしかして,「こ,ん」が「こん」とくっついていないでしょうか?
ハッキリ音節に分かれていないときは,おはじきやブロックなどを4個出して,一つずつ指さしながら,「だ,い,こ,ん」とお手本を聞かせてください。
手拍子をして,言うのもいいです。
ゲーム感覚で楽しくやりましょう。
一音ずつ,分けて言えるようになったら文字とつなぎます。
単語の文字を声に出して読む
「だいこん」が4つの音節からできていることは,体感的にとらえている段階ですから,次に,文字とつなぎます。
文字は,1枚の広い紙よりも,カードに書いた方がいいです。
はじめは,1マスに1文字入っている単語カードがいいでしょう。
パッと目で見て,4つに分かれている方が分かりやすいので,子どもの意識が途切れないで取り組むことができます。
1文字ずつ指さしてあげて,区切って読むようにしましょう。
慣れたら,子どもが自分で,文字を指で押さえて読めるといいです。
単語の音が入れ替わる小学生への教え方:書きことばとつなぐ
4つの音節に区切って読むことができると,わりとスムーズに,書くことへ進めていくことができるかと思います。
ただ,4音節の単語は,文字を書きはじめの子どもにとっては,文字数が多い単語ですから,段階的に書いていきましょう。
なぞり書きをする
文字を書きはじめた段階でしたら,なぞり書きから入ってもいいかと思います。
一文字ずつ,読みながら書くようにしましょう。
視写をする
文字をよく見て,一文字ずつ読みながら書きます。
白いマスに,始点を入れてあげると,迷いが少なくなるかと思います。
いずれにしても,大切なのは,音声化です。
書くときも,書いたあとも,声に出して,1音節ずつ読むようにしてください。
- 書く前に読む
- 書きながら読む
- 書いてあとに読む
この作業を繰り返すことで,話しことばと書きことばがつながっていきます。
単語の音が入れ替わる小学生への教え方まとめ
単語の音が入れ替わる音位転換のある小学生への教え方のポイントは
- 話しことばを確実にする
- 音声化ができてから書きことばとつなぐ
です。
乳幼児のころの「とうもころし」は,言葉を覚えはじめたばかりで可愛らしいものです。
でも,小学校に入って文字の学習がはじまっても,音位転換がみられるときは,音節を意識できるようにしてあげることで,表出したことばと文字がつながりやすくなるようです。
よかったら,どうぞ参考になさってください。
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