拗長音の書き方が身につく教え方のポイントとコツを解説していきます。
拗長音は,「きゃあ,きゅう,きょう」など,拗音(ゃゅょ)が伸びた音です。
だからといって,拗音を伸ばすだけでは,拗長音の書き方が確実に身につくとはかぎりません。
そこで,拗長音の書き方が身につく教え方を1つずつ具体的にお知らせしていきます。
拗長音の教え方のポイントは?
拗長音を書き方を身につけるときに大切なことは,正しく読むことです。
拗長音の読みと文字が結びつくように意識できるようにした上で,書くことに進むことを勧めします。
拗長音の書き方が身につくポイント:正しく読む
拗長音の書き方を身につけるには,書いてある通りに「正しく読む」ことです。
拗長音を正しく読むためのコツを具体的にお伝えします。
まとまりで読む
「きゅうりは,き,小さいゆ,う,り,と書きます」と分解して子どもに示すと,ほとんどの子どもは書けます。
が,言葉かけなしで一人で書けるとは限りませんし,
書くときに「き,ゆ,う,り」と「ゅ」を「ゆ」と大きく書いてしまいがちです。
単語は,一文字ずつに分かれていますが,声に出して読むのはあくまでも「きゅうり」です。
特に,「きゅう」を離してはいけません。「きゅう」と一息でお願いします。
慣れてから読み方を変えるのではなく,はじめから分解しないで「きゅうり」と読んで聞かせたり,読ませたりして,読み方と単語の文字が結びつくようにしてください。
補助線を入れる
「きゅうり」の「きゅう」がまとまりとして目で見てもとらえられるように,横に補助線を入れてあげると分かりやすいです。
読むときに,この線を指先でなぞりながら,「きゅうり」と言います。
慣れてくると,補助線を引かなくても,指で線を描くだけで,意識して読むことができるようになりますので,ここは丁寧に試してみてください。
拗長音の書き方が身につくポイント:読んで書く
拗長音を書くときは,常に声に出して読みながら取り組むと,文字と読み方(音声)が一緒になって入って行きます。
音声化=声に出すことを意識して取り組んでみてください。
音声化しながら書く
書くときも拗長音のまとまりが意識できるように,「きゅうり」と声に出して読むという音声化が大切です。
書いたら音声化する
書くときは,一文字ずつになりますので,まとまりが分断されています。
なので,書いた後すぐに,「きゅうり」と書いたものを見ながら,できれば指でたどりながら音声化することで定着しやすくなります。
拗長音の教え方のアイデアは?
せっかく読み書きができるようになったので,楽しみながら定着できるような拗長音の言葉遊びをご紹介します。
拗長音の単語あそび
拗長音の拗音の文字が変わるだけで,意味が全く違うものになるという単語を書いてみせます。
例えば,「にんぎょ」と「にんぎょう」とか,「びょういん」と「びよういん」などです。
意味がとらえやすいように,絵を添えると違いがハッキリするかと思います。
カードにして,絵と文字をつないでマッチングのように遊ぶのもいいかもしれません。
ガツガツやる必要はありませんが,『文字が違うと面白い』から,『違うと意味になるから,ちゃんと読もう』などといった意識がもてるといいなぁと思います。
拗長音の言葉集め
生活の中には,たくさんの拗長音が満ちています。
「きゅうきゅうしゃ」や「ぎゅうにゅう」などの単語から始めて,「きょうは,ぎょうじがあります」などの文づくりも面白いです。
出てきた単語や文を付箋や短冊などに書いて,数を増やす意欲にするのもいいですね。
拗長音の教え方:まとめ
拗長音の書き方を身につけるためには,スモールステップで
①補助線を活用して,正しく読むこと
②書く前に読む,書きながら読む,書いてから読む,といった音声化
が大事です。
いかがでしょうか?
拗長音の教え方がイメージしていただけたら幸いです。
小学校では,ひらがなは丁寧に教えますが,拗音や拗長音にはそれほど時間をかけません。
なので,どうかすると,3年生ぐらいまで迷いながら読み書きをする子どもを見かけます。
家庭で,機会をみつけて,拗長音のある単語や文を読んだり書いたりする時間をとってあげてください。
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