ひらがなが書けない子は一音一語の単語から!教え方のポイントは2つ

国語

ひらがなが書けない子は一音一語の単語から取り組むことをお勧めします。

一音一語の単語には,「て」「は」などがあり,一文字でものの名称を表すので言葉を習得する段階にある子どもにとって最適です。

ひらがなが書けない子は一音一語の単語から教えると,文字の読み書きに慣れ親しむことができると思います。

ひらがなが書けない子のための教え方のコツ:一音一語の単語

一音一語の単語は, 語いを習得する段階の子どもが,ものの名称を表出したり,ものと文字とつないだりするのに適しています。

一音一語の単語の種類

子どもにとって最も身近なものは,自分の体です。

その他,生活の中で見ることや触れることがよくあるものを取り上げていくといいかと思います。

例を挙げますと,

  • め(目),て(手),は(歯),みみ(耳)
  • と(戸),ひ(火),き(木),わ(輪)
  • ゆ(湯),か(蚊),え(絵),もも(桃)

などがあります。

取り組む単語の順番について

まずは,体の一部を指す単語からはじめていくといいかと思います。

自分の身体の部分ということで,意味が意識しやすいようです。

「め」「は」「て」「みみ」というように,4つの単語を1つのまとまりにしています。

ひらがなが書けない子のための教え方のコツ:意味と音声と文字とをつなぐ

さし絵を見たり文字を読んだり書いたりしながら,音声化を繰り返して,ものと音声と文字がつながっていくことが大切です。

鉛筆などの筆記用具に興味をもったら,書かせてみたいところでしょうが,さし絵を読んだり文字を読んだりすることを繰り返すことで,意味と読みと文字が一つになることが大切です。

それでは,教材とあわせて,順を追って解説していきます。

絵を読む

それぞれの単語の意味と読みをしっかりつないでいきます。

「め,は,て,みみ」の場合

ア それぞれの単語(身体の名称)を聞いて,自分の身体の部位を指さしたり絵カードを取ったりする。

イ 絵カードを見て,読み(音声)のまねをしたり,一人で絵を読んだりする。

絵と文字とつなぐ

絵カードと文字カードを合わせて提示して,文字を読むようにします。

はじめは,絵を指さして「め」と言って,そのあと,文字を指さして「め」と言うようにマッチングさせていきます。

    

慣れてきたら,絵カードの絵を「め」と読んで,目の文字カードと対応するようにしていきます。

これを他の単語でも取り組みます。

文字(単語)を読む

絵を見て文字(単語)カードを取りだして読みます。

 

文字(単語)を書く

それでは,いよいよ書くことに取り組みます。

鉛筆やノートなどの道具類についてお話して,実際に書いていく手順を説明します。

鉛筆やノートについて

鉛筆シンが柔らかい2B以上の濃ゆいものを用意してあげてください。

筆圧が弱いときは,4Bや6B,8Bと試してみることをお勧めします。

無理な力を入れずに線が書けることが優先です。

書いているうちに,多くの子どもは筆圧が出てくるものです。

ノートは,リーダー線が入っているものが主流ですが,私個人としては,リーダー線無しのものをお勧めします。

リーダー線というのは,ノートのマスの中に十字に引いてある点線のことです。

視知覚の認知が未分化な子どもにとって,マスの中に線があるのは,マスがさらに4等分されているように感じるようです。

本来は,バランスよく書けるように配慮されたものですが,書くことが苦手な子どもには,補助線の無い白いマスの方が,取り組みやすいと長年の経験で実感しています。

お求めになるときは,8マスのリーダー無しの国語ノートを試してみてください。

文字(単語)を書く

文字は,

  • なぞりがき
  • 視写
  • 聴写

の順に進めます。

なぞりがき

お手本の文字の上をなぞって書いていきます。

お手本の文字の色は,朱色が白い紙に映えて見やすいようです。

3mm以上の太い線で書いてあげましょう。

パソコンなどで作るときは,フォントは教科書体で,朱色を子どもの筆圧に応じて加減すしてあげてください。

書いて見せるときやなぞりがきをするときには,運筆を意識できるような言葉かけ,例えば,「め」だったら,「タテ書いて,ぐるりん」などと言ってあげると効果的です。

書き慣れてきたら,線を細くしたり,色をあえてグレーなどのコントラストがハッキリしないものにしたりして,自力で書くことにつなぐといいです。

さらに,実線を点線にして,スキルアップしていきましょう。

視写

視写は,お手本を見て書くことです。

なぞりがきはスラスラできていたのに,書けなくなる子どもがいます。

いきなり,白いマスになって手がかりが無くなり,戸惑っていると思われますので,「ここから書こう」と,始点を打ってあげると,安心して取り組めるようです。

聴写

聴写は,文字通り,聞いて書くことです。

「め」という音声を聞いて,お手本や始点など,手がかりが何も無くても書けたら,その文字(単語)し合格です。

ひらがなが書けない子のための教え方のコツ:まとめ

ひらがなが書けない子どもが文字(単語)を習得していくためには,

  • 取り上げる単語は,一音一語から
  • 絵を読んだり文字を読んだりする音声化が大事
  • 書く手順は,なぞりがき→視写→聴写

いかがでしょうか。

文字の読み書きができるというのは,世界が広がり楽しいものです。

その楽しいはずのものを,要領よく,でも焦らないで,どうぞ繰り返してみてください。

応援しています。

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